立場や環境によって変わるブラック度

最近、あれもこれもブラックといった具合に、ずいぶん多くの企業がブラック企業リストに仲間入りしているような気がしますよね。もちろん、そういった背景には、必ず何らかの原因があるはずです。若者を食い物にする悪質な企業は大いに反省すべきでしょう。しかし、それにしても簡単にブラックと評価される企業が増えすぎているという指摘が最近よく聞かれます。ハードルが下がっているという専門家もいます。
10年前は、ホワイトだった企業も、今ではグレーになり、近い将来ブラックの仲間入りするというふうに、判断基準が徐々に変化しているのかもしれません。仮にその評価が正しいとして、その原因となった職場にどんな原因があったのでしょう。それは、会社ぐるみで作られた労働環境の劣化なのか、それともその職場固有の問題に起因しているのか、分からないケースもあるかもしれません。会社のトップの意向に基づいた作業標準にそもそも無理があったり、現場の上司がかなり強引で乱暴な性格だったせい、などケースバイケースに判断が必要です。

また、働く側が受ける印象も一様でないかもしれません。文系で物静かな性格を持ち、落ち着いた環境で育った人間と、中学から大学まで一貫して体育会系でしごきが当たり前のような環境で鍛えられてきた人間が同じ仕事をしても、受ける印象は異なるはずです。誰が見てもブラックな職場があることに疑いはありません。しかし、その一方で、どちらともいえないようなケースもあるのではないでしょうか。本物には厳しく、そうでないものには濡れ衣を着せないような配慮も必要だといえるでしょう。

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